結結エッセイ13 非日常を味わいに来なさいよ~ 魅川 健一郎

美川憲一さんのものまねを始めたのは、模合仲間の誕生日にサプライズ余興をやったのがきっかけなのよ。
今から約12年前かしら。当時は、アパレル販売員をやっていたのよね。運命のいたずらかしら、その時に仕事を辞めることになったの。
これしかないという状況になったのよね。元々、歌手になりたかったから、ものまねでも歌える仕事に燃えたわ。

今だから打ち明けるけど、最初は似てなかったわよ。テレビに出ている自分を見てショックを受けたわ。
そこから美川さんのファンクラブに入り、コンサートに行って、CDを買って、歌やしゃべり方を勉強したわよ。
一番はメイクね。実は、絵を描くことも好きで、ヘアメイクの仕事にも興味があったの。
「似せる」ためにどうしたらいいか、実験的に色々やったわね。美川さんのご自身のメイクも変わってきているから、動向を追うのも大変!
ここだけの話、メイクは今のほうが真似しやすいのよ。

数年前、ご本人にお会いする機会があったの。ものすごく優しい方よ。
「自分の世界があっての“ものまね”でないとダメよ」とアドバイスを頂いたわ。ものまねを初めてから10年目だったかしら。
それからオリジナルを出したの。心の持ち方が違ってくるわね。「頑張りなさいよ」と言ってくれたので、後はやるだけね。

「魅力的なステージを創り上げたい」というのが【魅川】の発信なの。「また見たい」「また会いたい」と思われる人になりたいと思っているわ。
そこはホテルも同じよね。「また来たい」「また泊まりたい」と思ってもらう。そのためには、本物でなければいけないと思うの。
私はものまねだけど。でも、真剣にものまねをさせてもらっているわ。

私の場合、アパレルの販売員やったりと、この世界に入るまで遠回りをしたように思われるけど、下済みがある人ほど強いのよ。
夢をかなえるために必要なプロセスだったのね。あきらめないことが一番ね。

美しさを保つため秘訣!?そうね、欠かせないのは保水・保湿。飲み物も注意よ。体を冷やさないようね。

リゾートホテルでのショーは楽しいわよ。リゾートでは、家の中にいては味わえないものがあるわ。そう、「非日常感」。ホテルは非日常を演出するところ。ショーをするには、とてもふさわしい場所だと思うわ。

沖縄の人もリゾートに足を踏み入れて、その魅力に触れて欲しいわね。私のステージにも来なさいよ~。

中沢 初絵

PROFILE

魅川 憲一郎(みかわ けんいちろう)

ものまねタレント/歌手

1969年7月7日沖縄県浦添市生まれ。
美川憲一のものまねをきっかけにタレント活動を開始。沖縄県内にてタレント、CM、テレビ、レポーター、ディナーショーと幅広く活動するマルチタレント。
2009年7月に活動10周年を記念してオリジナルCDを発表。流通に頼らず、自らのイベント後「全て手売り」「全てにサイン」という販売手法にて発売2年で累計販売2000枚以上を達成。『かに座のおとこ』では自ら作詞を手がけ、『翼ひろげて』ではものまねではない本格歌唱など新境地を開拓。
近年は「ものまね紅白歌合戦(フジテレビ)」や「しゃべくり007(日本テレビ)」など県外にも活動の場を広げている。

次回予告

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